リペア記録

ジャンクギターをリペアしていきます。

ヤマハ FG180の場合

今回はヤマハのアコギ、FG180の修理です。

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定番のボロボロ個体です笑

レッドラベル、7桁シリアル、調べたら1970〜71年製とのことです。

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50年の歴史を感じるボロさと
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サドルの両端に隙間があるのも気になりますが

調べると、ヤマハのサドルは

他のアコギに比べてすごい長くて、FGの純正サドルは若干隙間があるのがデフォルトっぽいです。

なぜかブリッジピンが浮いていますが

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ブリッジの剥がれ、割れが無かったのが購入の決め手です。

古いアコギは、弦の張力でトップ板やブリッジが膨らんだり、割れたりしてしまいます。

 

それを修理しようとすると、ボンドなどを流し込んだあと

アイロンで温めたりするのですが

弦を張るとすぐに戻ってしまいます。

完全治療にはトップ板の張り替えなどしか手段が無いため

中古のアコギを買うときは注意ポイントです。

 

早速、ゴリゴリばらしていきます。

ナットを外して

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ブッシュを外して
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フレットを抜いて
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定規をあててみると.......

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恐ろしい順反りです.....

 

今回はローフレット側を削り、ストレートにしていきます。

また、削るとフレットの溝も浅くなってしまうので

溝の幅や深さを確認しながら 必要に応じて、ノコギリで修正していきます。

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なんとかストレートがでました....
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古いからなのか、安いからなのか

ザクザク削れます笑

 

フレットの溝の幅に合わせて

フレットの足にウェーブをつけてセットしていきます。

溝に対して、少しきつめにフレットをねじ込むと 振動などでフレットが浮きにくく

サスティーンが伸び、若干 指板を逆反りさせることが出来るので

指板板の硬さにもよるのですが

可能な限り、キツめにつっこんでます

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お次はパーツです。

ナットやサドルは写真を撮り忘れてしまいました....

ペグの分解をして

556に着けて錆び取りをした後

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磨いていきます。
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この時、ペグをマウントするネジ穴も木で埋めて直しました

 

そしてトラブル....

最初にブッシュを外す時に、ヘッドがパリっと割れてしまいましたorz

これはブッシュの錆などが 塗料と木の間に入り込んで

一緒に割れてしまうらしいです。

塗装自体も50年たって、パリパリになっているので、こうなってしまうそうです。

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迂闊でしたorz

古いギターの場合、温めたりしながらブッシュを取ればある程度は防げるらしいです

 

勉強ということで、これもリペアしていきます笑

アロンアルファを流し込み

割れたり破片をくっつけて固めたあとに

盛り上がった部分をナイフで削り

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ロゴなどを削り落とさないように

やすりで平にして、最終的に艶消しのクリアで

ヘッド全体を塗装し、ついでにボディにもコンパウンドで磨きをかけていきます。

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話は変わりますが

実は写真の背景用にスクリーンを買いました

ちょいちょいリペアの様子を友人に見せてるのですが

「背景がボロすぎ」と言われてしまい

購入を決意しましたorz

一部リペア写真を撮り忘れてしまいましたが

とりあえず完成ということで笑

 

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